ARC’TERYX VEILANCE から発売されている超高機能なバックパックです。VEILANCEはARC’TERYXから派生したブランドです。ブランドコンセプトをデザインディレクターのTakaさん(なんと日本人でした!)が語っている記事がありました。
ARC’TERYXという究極的なアウトドアブランドがルーツにあります。アウトドアウェアは、気候コントロールシステムのようなもの。人間の身体があって、身体を覆うベースレイヤー、ミッドレイヤー、一番外側にシェルがあり、環境ごとにどのようなレイヤリングをして快適に保つかという建築にも近い考えに基づいています。ARC’TERYXもVEILANCEも、身体と一緒に動く建築のようなウェアと言い換えることができます。
ARC’TERYXが最新テクノロジーを使った究極のアウトドアウェアなら、VEILANCEは日常からインスピレーションを得た究極のアーバンウェアと言えます。
AXIS Web Magazin
✔︎ここがいい
・めちゃくちゃ軽い
同じ機能性を持ったバックパックの中でもこの軽さは驚異的です。空の状態(財布、携帯、イアホンのみ)だと背負っている感覚がないと言っても言い過ぎではないと思います。最高峰の軽量素材を採用していることで物理的に軽い(カタログ710g)のはもちろんありますが、肩紐の設計が良く荷物の重さをうまく分散できていることも影響していると思います。本業はアウトドア製品の開発なので、そこで培った設計技術力が発揮されていると感じます。しかも、この重量で26Lの収納力があります。3泊程度の出張ならの荷物なら収容可能です。
・シンプルすぎるデザイン
黒一色です。ブランドロゴすらないので、外見ではどこのカバンか分かりません。ARC’TERYXという名前を出せばもっと売れそうですが、おそらく1gでも軽量化したいという設計思想だと思います。極限までシンプルすぎるデザインです。
・防水性能
生地はAC2(Advanced Composite Constructionの頭文字)というARC’TERYX社が独自で開発した素材を使っています。ジッパーはYKK社の防水ジッパーを使用しています。AC2はナイロン繊維を高密度に織り上げ、その生地表面に特殊加工を施し高い防水性能を有しています。ゲリラ豪雨で被害に遭わないための味方です。
・PCを衝撃から守る構造
カバンを地面に置いても地面からの衝撃が伝わらない構造です。ポケットが宙に浮いています。素晴らしい工夫です。(購入する前には気がつかなったのですが)気付いてたまげました。
✔︎他の特徴
・背負ごこちは及第点
軽さを求めるために肩紐にパッドは入っていません。しかし、幅広な肩紐にすることで重量を分散していることと背側に硬めのボードを入れることで荷物が背中を刺激することを防ぐことで及第点の背負心地を達成しています。
・豊富な小分けポケット
背側のスペースにはPCスペースが2つと内ポケットが1つあります(Mac Book Pro 16inch収納可)。外側のスペースには収納袋が1つあります。
・肩紐がだらしなく垂れない
上:紐を垂らした状態 下:纏めた状態
背負う時はカバンを背中に密着させるために肩紐の長さ調整用の紐を引きますが、この紐がお尻の方に垂れるとカッコ悪く感じませんか?その紐を纏めることができるようになっています。ブランドロゴを削ってまで軽量化を図っていますが、一つ部品を足すことでこういう工夫は入れ込むところにブレない設計思想を感じます。
・サイズ感は好みによる(現行版>旧版)
私(177cm)の着用例です。私は腰より上でバッグが終わるのが好みなのでもう一回り小さいサイズがベストだと感じています。現行版は一回りサイズダウンしているようですので、気になる方は現行版がいいと思います(写真は旧版です)